Okay, bad joke.

詩のドラフト倉庫

リードと籐かご

こないだあぶなかったんだ
それで土日ずっと落ち込んでさ
ほんとうにいなくなったら
目も当てられないと思うんだ
 
三年前にはもうそんな話
直接何が出来るわけでもない
思いを巡らせる最悪の事態
滅茶苦茶になっても構わない
 
どうしても無理なら休んでも
戻るまで待つから安心してよ
仕事至上主義の頃もあったけど
それなりに変わってきたところ
 
そうしたら何も言わなかった
いつも通り馬鹿言って笑った
その前もその後もそうだった
それでこっちが泣いた
 
前にもこんなことあったなあ
ほんとうに心底つらいことは
すぐに周りと分かち合うことが
出来ないものかもしれないな
 
祖父母の通夜葬式は全部週末で
忌引を一日も使わなくてね
もう来たのかよなんて呆れられ
迷惑のない日にしたのかもって
 
父も休まず仕事に行った
葬式の疲れを残して家にいた
母のことはつい忘れていた
昼はひとりで何を考えたのか
 
こっちの方が喜ぶと言い
庭木のボケと備前焼の一輪挿し
ばあちゃんへの恨み言は健在
十数年まだ死んだ気がしない