Okay, bad joke.

詩のドラフト倉庫

下衆なツレ

ほんで自分嫁はんとは? 何が? 言わしてもらうけどな しゃんと夜相手してんのか 落としかける発泡酒の缶 いきなり何訊いとんねん いやちゃうねんちゃうねん いうか他やったら言うやん 他て何がや もっとえげつないシモやら 聴いてられへんノロケやら 確かに…

つくるひとの時間

もうかれこれ二時間も 口をとがらせてごちょごちょ 何をやっているんだろ 訊きたいけど黙っているの 眉間にぎゅっと皺を寄せて 手元にじいっと目を寄せて 寄り目になってヘンな顔で 吹き出しそうになって 梅が見頃なんだけどな まあいいや 私もなんか作ろう…

牽制ノーヒット

正しくても間違ってても 悔やむ時は悔やむものよ 理屈とはまた別のこと どっちの道も選ばないの? 腹が立ったと言いふらし 信じられぬとほのめかし それでもいいひとでいたい めんどくさいのはもういい 一度も間違ってないんだ 堂々と責めていいはずだ これ…

時系列の舟

あの頃は楽しかったよな 恋人もいて若くて元気でさ その前は学生証で大概通った 今思えばそこそこ優遇された それは嘘でもないけれど 戻りたいとは思わないよ だって終わったことだもの 茶漉しを通ったあとだもの 角が取れて丸っこくて すべっとした石ころを…

手袋と帽子

今そんなことしてる場合かよ 疲れた顔でこっちを見やると こっちは大変なんだいろいろ 家事だけならいいだろうけど 地震があっていろいろ聴いて 私は怖くなってしまって 大事をとって田舎の実家へ ありがとう 許してくれて 頭ではそう言い聞かせつつ 手では…

残業組の水音

給湯室から光がもれていた 総務経理部はもう暗かった 黙って席を立った彼女が 一心不乱に洗うデカンタ 出来なくっても 帰れって言ってるだろ そう決まったんだよ 僕は固定給だから残るよ タイムカード押してきます それで文句ないでしょう 止める間もなく消…

生きる大義

死にてえなあ 頭の中で弄んだその言葉が 目ピリ鼻ツンで食道を通過 胃壁を逆撫でて吐きそうだ 耳たぶと唇が寒くって やってられねえ 向こうから近づく子連れ ぺんぺん草に笑い声 何かこう 通りのいい ごもっともな理由が欲しい 成績悪いし友達いないし それ…

大いなるお世話

だからハラマキしなさいって 言ったでしょ、バカねえ 遅くまでビデオばっか観て 湯冷めすると思ったのよね げっ、あれ見られてたのか 映画だけにしときゃよかった 頭であれこれ言い訳しては 声は出せずに咳き込んだ カッコ悪いとかうるせえとか 親の顔見りゃ…

よいお年を更新

そう言えば去年の今頃は ひどい大喧嘩になったんだ 十代の頃 四十路はみんな おとなになるんだと思ってた こんなにささくれてる時に 年に一度のひともいる賀状に この手で何か書くなんて怖い ふて寝する ああ時間がない 今年は今年で スケジュールは大差なく…

堪忍袋を担ぐ

とうちゃんはかってだよ そんなにいいカッコしたいの? かあちゃんがまたなくだろ そんなんだったらもういいよ 真っ赤になって見上げ地団駄 こっちだって酔っているから トボけたフリで半笑いしたら ドアをバーンと閉めていった ガキの癖に生意気言いやがる …

ノックの表裏

解決しなくてよかったの? 一瞬ぐっ、と詰まりつつも …うん、いいの 言いつつ思う ほんとかよ 話したら気が済んじゃって 聴いてくれてありがとね もうこんな時間 寝るかね 気付けば自転車二人乗りで 解決しなくてよかったの? その背は責めてやしないけど 与…

夢色の白旗

うとうとと眠りに落ちる あと五分と唱えまどろむ 眠りの外より遠いうつつ 絵筆の色が水面に広がる これよりいい夢は見ないし これより麗しい現実もない うすうすわかっているのに 起きなきゃいけないらしい いっそがっかりしないかな 何もかも幻想だったなら…

観音開きの蓋

勝手に願うことはあるけれど 全然違ってたって別に平気よ トホホだけど慣れっこなの 裏目に出るのはよくあること 勘違いを勘違いと知るのは それを確かめようとしたから ぎゅっと目を閉じていれば 影ひとつない夢は箱の中 これとおんなじ終電で パンパンに腫…

転ばぬ先転んだ後

そんな馬鹿馬鹿しいことに 振り回されるのはよすがいい 道理だって通ってやしない まずは自分を守るのが常識 友達からのよかれの警告 神妙に頷いてから首を傾げる 心配してくれてありがとう でも好きでやってんだ、僕 そういうのさあ、洗脳だぜ? 今はよくて…

ネトリール

驚かないで欲しいんだけど ほんとうはそうなんだよ 君の理想像とは違うんだろ がっかりさせてごめんよ 一瞬硬い表情をして 白いおでこをうつむかせ ふうと息をつき空を見上げ やっぱりそうだったのね 軽蔑してくれてもいいんだ ほんとうのことを言えば 全部…

目的地の周辺

随分ざっくりとした地図で 僕はどうにも方向音痴で ハナから覚束ない気分で でもおくびにも出せなくて いかにも自信たっぷりに 背筋を伸ばし大股で歩き ここだと思う角を曲がり うん、多分きっとこっち …あれ、おかしいな ここにあるはずの郵便局が どうも見…

不惑の終わり

なんつうかやな数字だよなあ うーん、そうかなあ 昔っからそう言うじゃねえか 死んで苦しむってんだから 他の迷信はうっちゃっといて そこだけ気になるもんなのね わかんないけど大丈夫だって 五十過ぎたら皆不幸なわけ? いやまあ、そうじゃないけど 設定あ…

セピアの彩色

自分の錆色の人生とは 全く関係ないことの結果が 一瞬遠くの色彩を照らした 僕は気付かないふりをした 朝食べたままのラーメン鉢に チンしたパックご飯をぶちこみ パカッと卵を割り醤油をたらし 立ったままかきこむ午前0時 あいつがいた頃は うまくもない飯…

平常時パトロール

いつもの診察が終わって 増えていた体重を気にして 緑道公園を端まで下って ぐるりと幹線道路に出て 疲れたら乗るつもりだった 路面電車を右手に見ながら まあまだどうにか行けるな 大股でのしのし歩いた あれこんなところにお寺が また随分足の短い犬だな …

遺言アップデート

どうにもならないことは盾 ほら、しょうがないですよね どうにか言い負かしたいだけ それじゃあ仕方ありませんね ほんとうに言いたいことを 言いたいひとに言うんだよ 言わなければよかったと 言えばよかったが殺すもの 誰も傷つけたくないひとは 自分こそ傷…

四次元の内訳

うたを聴いた時に その登場人物を思い描き 知らない言葉は適当にぼやかし 五分かそこらの試写会 お互いに見せあっこ出来たなら こんな風にイメージしてたんだ あたし、駅の場面だと思ってた 待たされるやつ、こんな男前か? つくったひとが半透明で現れ ま、…

悩みごとの表層

知り合いが悩んでいて それはこれこれこんなことで 私どうしたらいいでしょうって それはおせっかいの丸投げ 勉強できないモテない仕事ない 世はありふれた悩みでいっぱい 誰だって日々あれこれ忙しい 正直言って構っちゃいられない それでもそれが本人の悩…

つまらぬものでは

何だったらよろこぶのかな あんまり安っぽいのもな でも高すぎても気兼ねだよな 他とかぶるのもダサいしな 何が好きだって言ったかな 何かきらいなものあったかな 邪魔にならない方がいいよな でも印象は多少残したいかな 一緒に行けば間違いないけど 気持ち…

汗水の受取人

さりげない新技術や ちょっとした工夫が なんのためだったか 見失うこともあるんだ ここんとこ徹夜続きで ろくなもん食べてなくて レッドブルは四本目 アイディアを振り絞れ 朦朧としながらひたすら 走らせてちゃんと動くか 対応に追われてフラフラ とにかく…

ひとからげない

余計な特別扱いをするな 誰とも変わりゃしないんだ ちっとは特別扱いしろよな 君たちとは違うんだから どっちも心底ほんとうで さすがにこれは無理だよね まあこれくらいは出来るよね どっちもなんだかムッと来て でもその苛立ちってきっと あらゆる心の中に…

無遠慮なむき身

ひとを笑わせたり元気づけたり 励ますような役として生きたい そう決めてあまり間もない旅先 不機嫌に黙りこむ目の前の友達 あの時は焦ったし参ったなあ 楽しい時は楽しくやってたから なんとかなるとは思ったけどさ 怒らせるつもりはなかったんだ 旅行って…

ヒマツブシモドキ

明け方にはリリリと虫が鳴く そうか、元に戻ったんだろう 暑いとそれだけで頭が沸く ありもしないのに惑わせる希望 ありがたいね ただでも幸せなのに思われて 悪い気はしないよそりゃあね 気休めや励みになればそれで お裾分けってのは ことのついでだからさ…

おかめひょっとこ

ひとの気も知らないで ひとの気も知らないで? 別になんでもねえって オカメインコかよお前 ああいう鳥ってすごいなあ あん?何が 話わかってるみたいだから んなわけねーだろばーか 何イライラしてんのよ 別にしてねえよそんなの ほら爪んとこひっかかない…

こぼさない涙の川

よく知っているひとが お空の向こうへ行ってしまった よく知っていると言いながら 会ったことは一度もないんだ 悲しむほど好きだったかどうか 考えてみたらよくわからないんだ お葬式に行くってわけでもないさ でもいなくなるってさみしいな そのひとが残し…

ヒヨコの選別

これはまた今度でもいいですかね あ、じゃそっちは今やりますので 申し訳ありませんお手数おかけして 私ちゃんとしたこと言ってるよね? ゲームのスポットを探して歩く あっこれかと言って立ち止まる ひと通り操作を終えて我に返る これってヘンなひとに見え…