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Okay, bad joke.

詩のドラフト倉庫

夢色の白旗

うとうとと眠りに落ちる
あと五分と唱えまどろむ
眠りの外より遠いうつつ
絵筆の色が水面に広がる
 
これよりいい夢は見ないし
これより麗しい現実もない
うすうすわかっているのに
起きなきゃいけないらしい
 
いっそがっかりしないかな
何もかも幻想だったなら
静電気がぱちんと来たら
乾いた現実に目覚めるんだ
 
捨て鉢と冷えてきた眉間と
溜息と徐々に狭まる視野と
猫背に見えるだろうけど
いるだけで目一杯だよ
 
三分前の秒針が進む左手
ぎりぎりに背筋を伸ばして
ちゃんとしたひとに化けて
ままよ、どうにでもなれ
 
深々とお辞儀
つられてお辞儀
くらくらして血の気が引き
顔を上げたらはじまり
 
あれ恐れていたのと違うな
思っていたのと違わないな
威圧だとか幻滅だとか
何もない そのまんまだな
 
ポカンとしてあっという間
拍手をしてお辞儀をしたら
耳にぼうっと血が灯った
やっぱりそうか 困ったな