Okay, bad joke.

詩のドラフト倉庫

病めるワレモノ

冴えない眼鏡のおじさんは
世を忍ぶ仮の姿なのだ
誰もが目を輝かせ空に叫ぶのさ
鳥だ、飛行機だ、スーパーマン
 
一方その頃世界の片隅では
裏も表もくすんだデクノボーが
錠剤を2の4の6つ飲んで眠るのだ
留守番なら犬の方がうんとましさ
 
まともに生きてもいないのに
何か出来るとでも思うのかい
思い上がっていやしないかい?
鏡を見ろよ ねぼけ面の穀潰し
 
最初の頃、医者に釘をさされたよ
こういうひとは油断してると
ボランティアとか言い出しますよ
今は水没の街の病院勤務のひと
 
働いて無理していい気になって
頼りにされていると思い込んで
下駄脱いで裸足でオロオロして
経済も体調管理も最背面に見え
 
丈夫で五体満足なひとだけに
人助けの鍵が届くわけじゃない
でもイチかバチかのサイコロに
振り回される苦しみは選ぶまい
 
他のことだってそうなんだろ?
どうにかなる気がしたことも
三次元ではペナペナなんだよ
お前なんかつとまりっこないよ
 
健やかな幸せなんてものに
白旗を出して楽になるといい
何をしなくてももうおしまい
かばって形代にもなれない癖に