Okay, bad joke.

詩のドラフト倉庫

webに雨粒

 

路面の風鈴電車に揺られて
おおよその見当で降りて
 
雨が降ってきて
折り畳み傘は持っていて
カバンから出してはみたが
なんとなく元に戻した
 
商店街のアーケードには
チェーンのカフェがいくつか
横目でちらりと見ては
あてもなく大股でズカズカ
 
一旦通りに出て
強まった雨に打たれる
案外悪くもないね
小学生の頃夕立を浴びる
蜘蛛の巣を見た時みたいで
 
キラリキラリ
どう作ってんの 結構すごくない?
どうでもよさそうに獲物を待つ主
女子はこわごわ遠回り
 
お風呂の後の犬みたいに
ぶるぶるる へっくし
 
三歩前を歩く二人連れ
片方が傘をさして
もう片方にさしかけている
どっちも濡れて笑っている
 
誰かが横にいたなら
ちっぽけな赤い折り畳みでも
開こうとするものかな
裏地は黄色と黒の縞でも