Okay, bad joke.

詩のドラフト倉庫

つくるひとの時間

もうかれこれ二時間も
口をとがらせてごちょごちょ
何をやっているんだろ
訊きたいけど黙っているの
 
眉間にぎゅっと皺を寄せて
手元にじいっと目を寄せて
寄り目になってヘンな顔で
吹き出しそうになって
 
梅が見頃なんだけどな
まあいいや
私もなんか作ろうかな
覗き込む冷蔵庫の中
 
昨日特売だったカキと
小松菜と大根と卵
玉子とじでもいいけど
お揚げがある方がいいかも
 
カキはニンニクで炒めて
小松菜はお味噌汁にして
卵を落とすか焼くかして
大根は炊いて田楽みそで
 
洗いながらふと見たら
とんがり口 丸めた背中
よっぽど楽しいんだろな
ざくざく刻んで皮をむいた
 
うーん、と伸びをしてから
うまそうな匂いしてんな
あ、卵かけで食いたいな
そう?あ、お茶淹れようか
 
ここの端っこのとこがなあ
ぴたっとくっつかなくてさ
結局よくはわからないまま
向き合う時間を食べ終えた