Okay, bad joke.

詩のドラフト倉庫

論よりキーポン

 

白くて苦い錠剤を口に放り込み
クリーム色の天井の残像とごくり
時刻は午前0時
 
歯を磨きながら眺める窓の外
LED街灯の青とテールライトの赤と
さっき言えずに持ち帰った言葉と
 
とがった活動がえらいんじゃない
無理解と闘う覚悟がえらいんじゃない
自分を続けることだけが存在の証明
 
限界なんて四六時中転がっているし
潔くバッサリなんて案外なんでもない
主義主張とそれによく似た流行り病
 
価値観の不一致は別れの枕詞?
過去の自分と意見は一致しているか?
うんざりや過ちをあげつらうのも簡単さ
 
放っておくとわさわさ伸びて絡まる
倦怠をはらい続ける理由をこしらえる
自分をあやし楽しませる幾千の想像
 
暗く濃い緑の沼に沈まぬようもがき
雨の日も晴れの日も探す空の星
自他の重箱の隅に余力なんてない
 
そのうち初めてのことも前より減り
結構向いてなくもないんじゃない?
僕がいなきゃ回んないじゃない?
 
参ったなあとボヤきつつ取りかかる
昨日の続きの今日に居場所を作る
その反復の年輪の切り口が創造
 
むせそうになって洗面所に走り
涙目フレッシュミント天井にうがい
鏡に下唇を出してこの夜は終わり