Okay, bad joke.

詩のドラフト倉庫

終わって始まる夏

あちいあちいあっちい
あちいから無駄に走ったりしねえし
めんどくせえことはとにかく後回し
ばっかみてえに宿題多い夏休み
 
辛うじて営業中の近所の駄菓子屋
最近は週刊誌も我慢で単行本待ちだ
霜だらけの古いアイスボックスから
日焼けした手で掴み出すダブルソーダ
 
うまく割れた試しがねえんだけど
誰かと分けるわけでもないしいいだろ
店先の雑誌のラックに水着の笑顔
俺が買ってた頃のがかわいかったろ
 
そこいらのブロックに腰掛けたまま
首と唇を突き出してアイスを食べたら
ああもうなあんにもすることがねえな
いや宿題あんのはわかってるけどさ
 
大体さあ、教科の担任それぞれが
出来て当然ってすまし顔しやがってさ
教師も全科目やんのか、違うだろが
どいつもこいつもわかっちゃいねえな
 
おふくろはおふくろでうんざり顔
部活の洗い物がないのは助かるけど
毎日いられてもねえ…って知るかよ
焼きうどんばっかじゃ飽きるっつの
 
受験は夏で決まるんだとさ
下手に勝ち進むよりよかったんだろな
修学旅行にも間に合わなかったしな
バスガイドが伝えたらしい途中経過
 
進学校だし本気のつもりじゃなかった
不機嫌ぶってる方がしっくりくるだけさ
道端に轢かれてつぶれた亀の甲羅
忘れるに決まってる 大人になれば