Okay, bad joke.

詩のドラフト倉庫

大いなるお世話

だからハラマキしなさいって
言ったでしょ、バカねえ
遅くまでビデオばっか観て
湯冷めすると思ったのよね
 
げっ、あれ見られてたのか
映画だけにしときゃよかった
頭であれこれ言い訳しては
声は出せずに咳き込んだ
 
カッコ悪いとかうるせえとか
親の顔見りゃ口ごたえするから
バチが当たんのよ、わかった?
蹴り上げた足が空を切った
 
ピピッ ピピッ ピピッ
何度?あら38度 寒くない?
ごろんと背中を向けて無視
もう…いることは言いなさい
 
布団をかけ直して出て行く
ホッとして手提げ袋を探る
紙片にぼやけた目を凝らす
やべえ今日までかどうする?
 
こういうやつで延滞とか
超恥ずかしいやつじゃんか
どうにか抜け出せねえかな
考える間もなく戻ってきた
 
あとでおかゆさん炊くわね
とりあえずお腹慣らして
すりおろしりんごと赤い手
んだよもう、うれしげにして
 
はい、あーんしなさいよ
(…冗談じゃねえっつうの)
ん、何よ、怖い顔しないの
(かわいい女子と思え俺よ)