Okay, bad joke.

詩のドラフト倉庫

年賀状交歓会

表の住所と名前を並べて確認し
裏返す昨年の年賀状一枚一枚
そこにある昨年の時点の近況に
ペンを構えて自分の近況を辿り
 
すぐに返事が来ないと不安になる
つまらない若者じみた一面もある
十二ヶ月越しにのんびりと交わす
その言葉を楽しみにする自分もいる
 
お子さん、もうこんなに大きくなって
と思うのは年一度だけのひともいて
あそこ二人目なの かわいいねえ
母の言葉に うん、そうらしいねえ
 
区別なく家族めいめいのものを読むと
気に入って楽しみにする字のひとも
今年は何を彫ったか気になるひとも
あ、喪中だったっけ、のさみしさも
 
三年間喪中欠礼が続いた頃は
それはそれである意味気楽だったが
分厚い新聞と初売り広告のどっさりは
なんだか余計持ち重りがしたものだ
 
ついこの間会ったばかりの友も
先日干支一周ぶりに再会したひとも
直に会う予定も約束もないひとも
メールアドレスは知らないひとも
 
どうにかこうにかやっています
今のところどうやら死なずにいます
あろうことかお変わりありませんです
ところでそちらはその後いかがです
 
ひとの幸せを祝えない日もある
だからいつもいつもは見ないでいる
どっとくる時の肩をすくめつつの羨望
全部ひっくるめて我が家のお正月