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Okay, bad joke.

詩のドラフト倉庫

無理の向こう側

向かい合わせで並ぶロッカー
あたしは陰でべそべそ泣いた
なんでだかよくわからなかった
なんかもういろいろ無理だった
 
パン屋の社長のおかみさんが
心配そうに立って見てたから
すみませんって頭下げた
足引っ張ってばっかだからさ
 
油で荒れた手と北国の訛りでさ
背中をポンポン叩いて言うんだ
役に立つか立たないかは
アンタが決めなくていいから
 
その時はピンとこなくてね
だって誰がどう見たって
出来てないのはあたしだけで
思い込んでるつもりもなくて
 
でもさ 後で考えると
あたしがそうとは言わないけど
謝るようなひとはまだましなの
迷惑なひとは急にいなくなるの
 
待ちに待った後釜に引き継ぐ
どうにか辞めて実家で休養中
電話が鳴る それで調子どう?
よくなったら来られそう?
 
まあひと来ないだけだけどさ
邪魔ってわけでもなかったのか
ってのはその時やっとわかった
勝手に潰れて壊れちゃったな
 
自分で見切るって傲慢かもよ
カッコいいかもしんないけど
潔さってたまに迷惑らしいのよ
でもじゃあ誰が決めるんだろ