Okay, bad joke.

詩のドラフト倉庫

迷い込む尻尾

ヘトヘトになって帰ったら
朝は部屋にいなかったやつが
ちょこなんと座り込んでいた
こいつ、どっから入った?
 
耳と目が黒くて丸くって
尻尾は白茶でふっさりして
顔をゴシゴシする小さい手
見たことあるな、なんだっけ
 
悪さもしないし逃げもしない
まあいるならいろ、飯、飯
あ、いけね牛乳出しっぱなし
明太子食っとかねえとヤバい
 
あるものを適当にかっこむ
今日もシャワーで済ませよう
着替えを取りに来てのけぞる
おぉそっか、いたんだこいつ
 
おっとり毛づくろいをして
尻尾を足元にくるんと巻いて
こっちをじっと見て首を傾げ
クシュンとくしゃみして涙目
 
どっかで飼われてるのかも
でもどこに訊きゃいいんだろ
ハラ減ってるかもしんないぞ
っていうか何食べんだろ
 
無塩のナッツと粗品の小鉢
お辞儀に見えたのは気のせい
両手で持って俯きカリカ
かわいいか…そうでもない?
 
丸まって寝てしまった
フリース膝掛けあったよな
明日はりんごでも買おうかな
なでてみたらあったかかった