Okay, bad joke.

詩のドラフト倉庫

時間差のナット

わかる、わかると小刻みに頷くこと
うん?それってどういうこと?
頼む、もっかい言ってくれよ
いやたまらないもんだよ、どっちも
 
まったくたまったもんじゃない
それもあるけど、快感にも近い
わからないからって遠ざけたり
毒みたいに扱ったりしちゃ勿体無い
 
今更わからないことがあるなんて
気付くとイヤな気にもなるもので
相手を悪者に仕立てたほうが楽で
でもそいつが近道を知ってるかもね
 
時間だか知識だか人脈だかお金だか
ともあれ物々交換で知るものさ
全知全能のひとなんていやしないから
安心しな
 
素っ裸の女が棒立ちでいたらどうだ
いいかな、俺はなんだか味気ないな
脱がされるんだか脱ぐんだか
隠す最後のシーンが情欲じゃないか
 
哲学みたいな難解さにしてもだよ
いや俺もわかりゃしないんだよ
友達が長年取っ組みあってんだけど
あれは元の話から難しいんだってよ
 
総掛かりで噛み砕いたつもりなのに
なおもあれほどにわけがわからない
そういう理屈がひとにとりつく現実に
震える夜がある、おかしいかい?
 
わかることは自分の一部だからさ
わからないままの感触の違和感は
いつか何かにはまる部品じゃないか
だからクラクラしても捨てない俺は