Okay, bad joke.

詩のドラフト倉庫

次打者の◯

弱さは好きじゃない
自殺ってのを僕は認めたくない
不倫なんてしないし許せない
相手が死んだら死ぬつもり
 
今時珍しいひとだな
生身の人間は間違うものだ
その葛藤をしたり顔で描くのが
芸術だと信じて疑わなかった
 
それはそれとしてのそれを
おかしくない?と怒るひと
なんだか気が楽になったよ
泣きやむ自分の中の子ども
 
もう少しじっくり話を聴けば
想像もつかない前向きよりは
人一倍怯えが強いひとだった
そうか、それはそれでいいな
 
なんだかわからないけれど
振り返れば変わっているけれど
あの時はあの時で助かったよ
今は今で同じ気持ちかも
 
知れば同じではいられなくて
逸れた気がする時もある憧れ
自分にも流れる悟りと衰え
やあ、またお会いしましたね
 
純粋で頑なで独りよがりの
周りの見えない悲壮な覚悟
前より弱そうに見えるけれど
血も涙もあたたかい傷の跡
 
敬遠して牽制してきたのは
そっちじゃなかったかな?
そこで死のうが進もうが
生きれば会える気にするな