Okay, bad joke.

詩のドラフト倉庫

花と根っこ

ありふれていないものの方が
即効性はあるんだと思うんだ
ハリボテの嘘やハッタリの方が
怪しく心を掻き立てもするんだ
 
現実離れした世界で塗り固め
凝った設定資料をこしらえて
夜更けに帰ったアパートで
やってらんないと飲んだくれ
 
身から切り出されたヘンテコと
区別がつかないひとも多いもの
ヘンなことだけ褒められると
もっとヘンでいようと焦るもの
 
でも味だけ濃いと飽きてしまう
新しい個性に惹かれてしまう
十年二十年が過ぎて気付く
余人をもって代え難きは鼓動
 
強くありたいひとの弱さが
呼び覚ますひとを支える力
とんがってたあの頃の君には
僕も随分助けられたんだよな
 
そろそろ僕に恩返しさせてよ
そう思う時にもそこにいてよ
よくいなくなっちゃうんだよ
懐かしいなで溢れかえる倉庫
 
続けていけば裸に近付く
切り売りボロボロで血を吐く
時に耐え切れなくて逃げ出す
強さは綿々続けることにある
 
目新しさ美しさは日々更新
こっちの方がよさそうじゃん
引き潮に仁王立ちの瞳の照準
そらさず根を張った末の達観