Okay, bad joke.

詩のドラフト倉庫

キャッチのサイン

読めるかな?と訊いたら
黙って首を横に振った
恥ずかしがり屋さんかな
そういう子もいるよな
 
次は消え入りそうに小さく
読んでくれてうれしくなる
はい とってもいいです
ずうっとよくなってます
 
次は新しい指示があって
私がちょっと勘違いして
ここは読まないんだっけ
間違えちゃった ごめんね
 
今度は答案一枚持つと
真正面に仁王立ちの彼女
黙ってちゃわかんないよ
何十年ぶりのにらめっこ
 
読む?どした?と訊いたら
何度目かにちっちゃな指が
バン!と答案を指した
○の中に100点がなかった
 
ああ〜ごめんそっかそっか
言ってぇー!と訴えながら
1・0・0と書いて渡したら
ふふんの顔で帰っていった
 
少しドキドキもしたけれど
マスクの中でふふふふふと
思い出し笑いをこらえるよ
いいね ナメられるのも
 
ふきげんでもつかれたでも
まちがってる!でもいいよ
気持ちぶつけてもらえると
見えてることがわかるもの