Okay, bad joke.

詩のドラフト倉庫

あしあとの化石

いちいちなってねえって言うけどさ
それって結局父さんが基準じゃんか
父さんの頭ン中に青写真があってさ
それとズレてるから怒ってやがんだ
 
俺は俺なりに目一杯やってんだし
今は無理でもいつかは出来るように
少々しくじったって出直すつもり
老い先短えジジイじゃねえんだし
 
まあねえ、アンタはまだ若いのね
あたしの方がお父さんに近いだけ
心配はわかんないでもないわねえ
同じ失敗を通ってるっていうかね
 
俺と父さんは育ってきた時代が違う
順当に行けば俺の方が後まで生きる
展開もラストも違って当然だろう
お下がりの双六の手ほどきは結構
 
ひとってそんなには変わらないわよ
平安時代にヤキモキしてることも
今と大して違やしないらしいもの
代わってあげたいって思うけど…
 
代わってくれなんて頼んでねえし
代わりに親の人生なぞるのも骨だし
代われない現実は諦めてやがる癖に
へっぴり腰のちょっかいばっかし
 
よかれと思ってのことでしょ
親の面子によかれと思って、だろ
子の幸せを祈らない親はいないの
てめえで言うか、誰が信じるかよ
 
じゃあ代わりに伝えもしないけど?
話せばわかるってこともあるのよ
犬養は殺されたんじゃねえの?
屁理屈も回りくどいのも瓜二つよ