Okay, bad joke.

詩のドラフト倉庫

アーモンドの葉

 

アーモンドの種をもらって
鉢で育て庭の片隅に植えかえ
他のついでに水をやったら
20cmほどにはなった
 
息子はじょうろを持ったまま
その前にしゃがんで言った
ねえ、いつかははながさくの?
みはならないの?
 
洗濯物をぴっと揃えて伸ばして
ついでにうーんと腰を伸ばして
そう言えばならないわねえ
ひとりぼっちだからなのかしらね
 
えっ、どうして?
だってひまわりはたねとれたよね
お母さんも、よくわからないけど
木はたまにそういうのあるらしいの
 
そうなんだ、かわいそう…かも
あ、でもはっぱもきれいだけど
調べるなり訊くなりしようとしつつ
日々に紛れるうっかりを恥じる
 
ぼくもひとりっこだから
ひとりぼっちになっちゃうのかな
それはお母さん困るわねえ
できればそうでなければいいわね
 
花が咲かなくても実がならなくても
感じのいい木もある気がするけど
なんでなんでが始まってしまうから
今日のところは黙っておこうかな
 
息子は三毛の野良猫を追いかけ
とっくに目の届かないどこかへ