Okay, bad joke.

詩のドラフト倉庫

99/100の白眼

鈍足で冴えない男の子の目の前で
ナントカ君足速いステキとうっとりして
パッとしない眼鏡の女の子の横で
クラスのマドンナ話で盛り上がって
 
それはそれ、これはこれでも
きらわれちまえばいいと思うんだよ
だって同じことされたらいやだろ
ほめそやされる自分にない要素
 
じゃあてんで興味ないフリでもする?
違うよ、嘘なんてどうせバレる
気付いているのかどうかを言ってる
その言葉で落ち込んでるやつもいる
 
卑屈に滅入らせ凍りつかせても
言った方が気持ちよく盛り上がれると
知ってて言うなら勝手にすればだよ
どっちみち全員には好かれないもの
 
誰かを贔屓目で見始めるってことは
それ以外におざなりになるってことさ
何も鈍足や眼鏡にゴマをすれとは
ハナから言ってやしないんだ
 
是が非でも伝えたいことがあるならば
自分を全部むきだして言い続ければ
残り全員敵に回した頃に伝わるかもな
そんなの怖い?なら一生黙ってんだな
 
相手の心の中に他の誰がいるか
そんなこと知って喜ぶやつは物好きだ
知りたがるのはとどのつまり社交さ
夢と知りつつ皆願う「独り占めだ」
 
二人の時だけのものと思い込んでいた
表情を他にも安く向けると気付いたら
負け戦を弔う焼け野原が人の心さ
問答無用、そんなの理屈じゃないや